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【第0章第14話】2年生から3年生へ

熱い夏休みが終わり、学校生活は再び日常のペースに戻った。

授業があり、部活があり、そして友人と交わす他愛もない会話。そんな日々がしばらくの間、淡々と続いていった。夏休みに抱いた「Youtuberになりたい」という願望は、決して色褪せることなく、俺の心の奥底で静かに燃え続けていた。放課後や休日は、引き続きその実現に向けた情報収集と研究に没頭する毎日だった。

そして、あっという間に時間は過ぎ、俺は高校3年生になった。

目次

3年生への進級:就職を見据えた忙しさと価値観の変化

高校生活最後の年、いよいよ就職という現実が目の前に迫り、日々はこれまで以上に忙しくなっていった。

俺が通っていた高校は、一般的な進学校とは異なり、大学受験ではなく就職を目標にしている学校だった(一部例外として、大学進学を目指す生徒もいたけれど、それはごく少数派だ)。

だから、3年生になると、進路指導は本格的な就職活動へとシフトする。

履歴書の書き方、面接練習、企業研究など、社会に出ていくための準備が始まったのだ。周囲の友人たちも、皆それぞれの目標に向かって走り始めていた。

【まあほとんど丸投げだったが…】

まあ実際には高校の就職もあってもう少し後ぐらいだが、それでも2年生の時よりかははるかに具体的な話が進んでいた。

しかし、俺の心は、決して就職活動だけに向けられていたわけではない。

というのもこの時からすでに日本経済が暗いというのは知っていた。

今でこそその元凶となる組織が明るみになり、ようやくかというほどだが、当時から政治は何をしているんだというほど就職に対してはあまりいい印象はもっていない。

ましてや難しい言葉が多く、なんだか堅そうだというのは感じていた。

物事を多角的に捉え、表面的な情報だけでなく、その裏にある本質やシステムを深く探求する。

そして、効率性や合理性を追求しながらも、同時に美しさや感動といった感情的な側面も大切にする。そんな、俺独自の思考が、より鮮明に確立されていったのだ。

それは、まるで霧の中にあった視界が、一気に晴れ渡ったかのような感覚だった。

就職という現実的な目標がありながらも、俺の頭の中では、見えない未来の創造へと意識が向かっていた。


部活動の転機:鉄道旅行部から新たな場所へ

そして、3年生になった俺は、大きな転機を迎えた。それは、所属していた部活動を変えたことだ。

これまでは鉄道旅行部に所属し、青春18きっぷでの旅に情熱を注いでいたが、この3年生への進級と同時に、俺は他の部活へ転部した

新しい部活の名前は、ちょっと個性的で、当時の俺の興味を強く惹きつけるものだった。

だが、身バレ防止のため、その具体的な名称はここで伏せておこう。

それまでの「鉄道」という特定の分野に限定されていた興味を、より広範な「創造性」や「表現」へと広げるきっかけとなったのだ。

新しい部活での活動は、俺が持つ内面的な世界を、より具体的な形として表現する訓練の場となった。


生徒会活動:自ら選んだもう一つの学びの場

これは余談どころか、俺の高校生活を語る上で欠かせないもう一つの側面だ。

実は俺、高校時代に生徒会に所属していたことがある。

鉄道旅行部、そして転部した新しい部活動と兼部という形だったが、生徒会は、俺が「やってみたい」という強い好奇心から自ら志願して入った**場所だった。

生徒会活動は、学校行事の運営や、生徒の意見を学校側に伝えるといった、地味ながらも責任のある役割だった。

文化祭や体育祭の企画・運営、生徒からの要望の取りまとめ、先生方との交渉など、多岐にわたる業務があった。

正直なところ、当初は漠然とした興味だけで入った生徒会だったが、活動していく中で、多くのことを学んだ。

例えば、生徒会室で資料をまとめたり、会議に参加したりする中で、物事を順序立てて考え、効率的に進めることの重要性を実感した。

多様な意見を持つ生徒たちの声を調整し、一つの結論に導く難しさ、そして皆で協力して目標を達成する喜びも知った。それは、直接クリエイティブな活動とは結びつかなくても、その後になる『TITAN学園』運営に繋がるような、組織と運営の基礎を学ぶ機会となっていたのだ。


3年生になり、俺の高校生活は大きく変化し、就職活動という現実的な目標が加わり、より多忙な日々へと突入していった。Youtuberへの夢は変わらず、新たな部活動、そして自ら選んだ生徒会活動の中で、俺の価値観はさらに磨かれていくことになる。

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